郵政上場でNISAを利用する場合はスケジュールに注意!
2015/11/4予定の郵政上場、つまり、日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行のIPOにNISA(少額投資非課税制度)を利用しようと考えている場合、スケジュールに要注意です。
「NISAはIPOで活用」で記載した通り、主要証券会社各社では、IPO銘柄はNISA対象の金融商品となっています。
つまり、
・IPOの抽選に当選し
・当該証券会社でNISA口座を持っており
・利用枠(年間100万円)が残っている
状態であれば、NISA口座で日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行のIPOを買い付け可能です。
そこで、郵政上場に合わせて新規にNISA口座を開設しようと考えている場合、スケジュールに要注意です!
いつまでにNISA口座が開設済みなら間に合う?
まず、11/4にNISA口座を開設完了しても間に合いません。
IPOの抽選に当選し、その後、購入申込を行うタイミングで買い付ける口座を特定口座・一般口座・NISA口座の中から選択する、というのが一般的な流れです。
つまり、購入申込期間にはNISA口座が開設済みであることが求められます。
郵政3社の「購入申込期間」は、
・日本郵政:2015/10/27(火)~2015/10/30(金)
・かんぽ生命保険:2015/10/20(火)~2015/10/23(金)
・ゆうちょ銀行:2015/10/20(火)~2015/10/23(金)
となっています。
#日本郵政とかんぽ生命保険・ゆうちょ銀行で日程が異なる点にご注意下さい。
つまり、NISAを郵政3社のIPOで活用するには、
・かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行:遅くとも2015/10/23(金)まで
・日本郵政:遅くとも2015/10/30(金)まで
にNISA口座が開設済みである必要があります。
#日程は証券会社や取引コースによって多少異なる可能性があります。
NISA口座開設には2〜3週間はかかる!
ここで問題になるのは、NISA口座の開設には通常2〜3週間ほど必要という点です。
これは、必要書類を証券会社に提出してから要する日数です。
理由は、証券会社は顧客からNISA口座開設申込書と住民票を受領後、税務署に申請を行います。この税務署の審査に2〜3週間ほどかかってしまう、という事情です。
#この税務署の審査期間については、証券会社各社のHP上で異なる期間が表記されていることがあります。例えば、SBI証券は1〜2週間、SMBC日興証券は3〜5週間、という記載があります。
要は税務署の働き次第という事になるのですが、郵政上場に合わせてNISA口座を新たに開設する個人投資家も多いと考えられるため、普段以上に税務署の審査期間が長くなるのではないか?と懸念されています。
結局、逆算したスケジュールは?
仮に税務署の審査が3週間とすると、かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行の購入申込期間(10/20〜10/23)までにNISA口座を開設完了するためには、遅くとも9月中には証券会社にNISA口座開設に必要な書類一式を送付しておく必要があります。
つまり、9月中にNISA口座開設の申込を完了すること!となります。
とにかくお急ぎ下さい!
なお、日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行のIPO抽選に申し込むのに適した証券会社についてはこちらの記事をご覧ください。
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