個人事業主の消費税

 

消費税法は税理士試験の一科目になるほど複雑ですが、個人事業主の消費税は比較的単純明快な場合が多いです。

極端な表現ですが、多くの個人事業主・フリーランスの方は、消費税を気にしなくOKです。

「多くの」と表現したのは、消費税の「納税義務者」に該当するか否かが重要で、この納税義務者に該当するケースが少ないと考えられるためです。

消費税の納税義務者か否か

納税義務者に該当する要件より、納税義務が免除される「免税事業者」の条件を確認しましょう。

結論から書くと、「前々年の売上が1,000万円以下」であれば、消費税について納税義務は発生せず「免税事業者」となります。

根拠は以下の国税庁の発表です。

消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます(注1)。
この納税の義務が免除される事業者(以下「免税事業者」といいます。)となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は原則として前々年の課税売上高のことをいい、法人の場合は原則として前々事業年度の課税売上高のことをいいます。

出典:国税庁タックスアンサーの「納税義務の免除」(外部リンク)

そして、事業を開始したばかりの場合「前々年の売上」がそもそも存在しないので無条件に免税事業者です。

#売上であり、課税所得ではない点にご注意ください。いくら経費が多くても売上が1,000万円を超えれば納税義務者です。
#厳密には「課税売上高」であり、海外との取引などがある場合、課税取引なのか判断が必要になります。税務署や税理士と十分に相談しましょう。

消費税の納税義務がない免税事業者でも消費税込みの請求を立てる!

消費税の納税義務がないからと言って、請求書に消費税8%を乗せずに、そのまま素の請求金額で請求している方がいるようですが、免税事業者でも消費税8%を上乗せした(=1.08倍した)金額を請求可能です。

つまり、100,000円の売上を請求する場合、108,000円(税込み)で請求します。(もちろんトラブル回避のため、見積でも108,000円(税込み)で出しておきましょう。)

見積書および請求書にしっかりと消費税の項目を入れて8%分を上乗せしましょう!この8%分は、納税義務がない免税事業者の場合、そのまま懐に入ります、、、(笑)

消費税の納税義務者の場合

念のため記載しておくと、消費税の納税義務者の場合、
・売上の8%分(発行した請求書に記載の消費税額)を「仮受消費税」
・支出の8%分(領収書や受け取った請求書に記載の消費税額)を「仮払消費税」
に計上しておきます。

仮受消費税は負債、仮払消費税は資産として貸借対照表(BS)に反映されます。

そして、年末の決算(確定申告)で「仮受消費税」と「仮払消費税」の差額を計算します。

「仮受消費税」の方が多ければ、その分を消費税として申告・納税することになります。

逆に「仮払消費税」が方が多ければ、その分は還付されます。(このケースは、基本的に事業が赤字の場合です)

念のため:売上が1,000万円を超える場合は、税務署か税理士に相談して下さい

再度、念のために記載しますが消費税法は税理士試験の一科目になるほど複雑です。

売上や仕入などの取引にも、「課税」「非課税」「不課税」などが存在します。

また海外との取引の場合、日本の消費税が課税されるのか、海外の消費税が課税されるのか、など検討が必要です。(例えば、海外出張で宿泊したホテル代の消費税(VAT:Value-Added Tax)

売上が1,000万円を超える場合は、念のため税務署か税理士に相談して下さい。

消費税は本当に面倒ですので、、、

#消費税の納税事業者か免税事業者かについても、最終的には税務署・税理士へご確認をお願いします。

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