アジア・オセアニア好配当成長株オープンの投資先は香港・オーストラリア・台湾・韓国ばかり

 

岡三アセットマネジメントが運営する「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」には注意が必要です。

この投資信託は主に岡三証券や岡三オンライン証券が熱心に販売しており、目論見書では「日本を除くアジア・オセアニア地域の株式」に投資する旨が大きく訴求されているものの、実際の運用状況を確認すると、80%超が香港・オーストラリア・台湾・韓国へ投資されている投資信託です。

投資信託の名称や売り文句では、シンガポール・インド・インドネシア・タイ・マレーシアなど、今後、大きな成長が見込まれる地域へ投資する投資信託かのように思い込んでしまいます。

しかし投資先の実態は、香港・オーストラリア・台湾・韓国で80%超を占めます。

目論見書での投資先に関する説明

目論見書(2015年7月7日付け)では、「日本を除くアジア・オセアニア地域の株式」が投資対象であると明記されており、投資対象国・地域として下図が利用されています。

アジア・オセアニア好配当成長株オープンの投資対象国・地域

いかがでしょうか?

マレーシア、シンガポール、タイ、インド、インドネシア、フィリピンなど、
・今後の経済成長が見込まれるものの
・日本在住の個人投資家では情報収集が難しく
・現実的に個人で投資・運用を行うのは難しい
地域を運用ポートフォリオに組み込めるように考えてしまわないでしょうか?

実際の投資先は?

目論見書ではなく、月次運用レポートを確認すると「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」が実際に投資している国・地域の割合が示されています。

具体的には、2015年10月13日付けの月次運用レポートでは以下の通り「国・地域別構成比」(9月30日時点)が記載されています。

アジア・オセアニア好配当成長株オープン(投資信託)の投資国・地域の構成割合
#出典:岡三アセットマネジメントのアジア・オセアニア好配当成長株オープン 月次運用レポート(PDF)

こちらの10の国・地域で構成比99.2%を占めていますので、投資対象国・地域の割合はこの表がほぼ実態そのものです。

そして、上位4つの香港・オーストラリア・台湾・韓国だけで何と81.9%も占めています。

「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」という投資信託名からイメージした投資先になっていますか?

これでは、投資先は「日本を除く東アジア・オーストラリア」です。

#この表の国・地域は、投資銘柄の主要な金融商品取引所の所在国・地域です
#例えば、インドネシア企業がシンガポール証券取引所に上場している場合、シンガポールにカウントされています

中国バブルの影響をまともに受ける

資産の36.8%が香港、つまり香港証券取引所に上場している銘柄ということになります。

香港証券取引所の代表的な指数といえば「香港ハンセン株価指数(ハンセン指数)」です。

下図はハンセン指数の直近1年間のチャートです。
(by Yahoo! Finance)

香港ハンセン株価指数のチャート

中国バブルの影響でハンセン指数は大きく低下しました。

アジア・オセアニア好配当成長株オープンは、そんな香港証券取引所に上場する銘柄がポートフォリオの36.8%を占める投資信託です。

 

今回、岡三アセットマネジメントの「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」を取り上げましたが、この投資信託に限らず、
・投資信託の名称
・概要
・目論見書
だけで判断するのではなく、実際のポートフォリオを月次運用レポート等で確認することを強くオススメします。

投資信託を活用して分散投資しているつもりが、実は思っていたよりも偏ったポートフォリオになっている可能性があります。

#これは、国や地域だけでなく、株・RIET・債券のバランスにも言えます

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