NISAはIPOで活用
株や投資信託の売買益および配当金にかかる課税が0%になるNISA(少額投資非課税制度)ですが、
・NISA口座の投資は損益通算の対象外
・年間100万円という枠がある
ことから「NISA口座を使って何に投資するか?」は悩ましい問題です。
今回は、NISA口座の活用方法としてオススメしたい「IPOでNISA枠を活用する」方法をご紹介します。
NISAのメリットを最大限に引き出すのがIPO
NISAのメリットを最大限に引き出す投資方法がIPO(新規公開株)です。
何故、NISAにはIPOが適しているのか?理由は簡単です。
NISAの魅力は「利益が大きければ大きいほど非課税となる金額が大きくなる」ためです。
そして、2014年、2015年とIPO銘柄の初値は公募価格の150%程度を付けることが多く、中には2倍を超える銘柄も珍しくないため、その分非課税のメリットを大きく享受できます。
つまり、
1)NISAは利益が大きければ大きいほど非課税となる金額が大きくなる
2)近年のIPOは初値が公募価格の1.5倍〜2倍も珍しくない
という2つの要素を掛け合わせたNISAを活用した投資方法です。
また、現在、IPOはローリスク・ハイリターンの投資とも言われおり、非常に勝率が高い(=儲かる可能性が高い)投資となっています。
この勝率の高さは、NISAの「損益通算不可能」というデメリットをカバーするのにも適していると言えます。
#NISA口座が損益通算の対象外である点については「NISAの注意点!損益を通算出来ない!」をご覧ください。
#2015年8月、9月の相場は滅茶苦茶のためメタップスのように公募割れした銘柄も一部存在します
NISA × IPOという投資手法が知られていない理由
国や金融機関は、NISA口座を使って投資信託や現物株式を買い付け、長期保有することを基本的には推奨しています。
NISA自体が、預金から運用へ、それも長期保有へ誘導するという国策のため、当然の流れです。(長期保有を促すために、現物株式の配当金や投資信託の分配金も5年間に渡って非課税にしています。)
そのため国や証券会社は「NISA枠をIPOに活用しましょう!」とは宣伝しません。
IPOをNISA口座で買い付けられる証券会社は?
NISA口座がIPO非対応だった野村證券のネット&コールも2015年8月に対応を開始しており、現在は主要証券会社ではほぼIPOをNISA口座で買い付け可能です。
確認した範囲では
・野村證券
・大和証券
・SMBC日興証券
・みずほ証券
・三菱UFJモルガンスタンレー証券
・SBI証券
・マネックス証券
・東海東京証券
で、IPOはNISA取扱金融商品に含まれています。
#2015年9月10時点で各社のWebサイト及び電話で確認した結果です
#主幹事または幹事としてIPO取扱の多い証券会社を調査しています
大口投資家で証券会社の営業マンが担当として付いている場合は別ですが、一般のネットで取引を行っている個人投資家の場合、完全公平抽選で(比較的)当選確率が高いと言われているSMBC日興証券、マネックス証券、もしくは、IPOチャレンジポイントを貯めることで運が悪くてもいつかは当選できるSBI証券がオススメです。
なお、NISA口座の開設には通常2〜3週間必要とされていますので、お目当のIPOに間に合うように口座を開設しておきましょう。
是非、IPOでNISA枠を活用し、NISAのメリットである非課税の恩恵を最大限に享受してください!
関連記事:
・NISAの注意点!損益を通算出来ない!
・ロゼッタ&あんしん保証のIPO初値は4倍超
・FXは外貨預金よりメリットが一杯
・通貨分散で海外分散投資
・オリンピック景気を見込んだ長期投資
・日経新聞が「IPO株投資 中長期でのリターン狙いも」を紹介したタイミングがイヤらしい
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