日経平均構成銘柄:シャープが除外、ヤマハ発動機が採用
2016年8月1日付で日経平均株価の構成銘柄に変更があります。
具体的には、
・シャープが除外
・ヤマハ発動機が新規採用
となります。
シャープが東証1部から東証2部へ市場替えとなるため、シャープが日経平均225の採用銘柄の要件を失い、代わりにヤマハ発動機が選ばれた格好です。
日経平均構成銘柄が変更された際の影響
「日経平均銘柄入れ替えのイベント投資 – インデックス買い」で原理について詳細を説明していますが、今回の銘柄変更で起きるのは、以下の通りです。
1)シャープの株価は下落へ
まず、除外されるシャープの株価は7/29(金)に向けて下落傾向となります。
シャープの株価が下落傾向となる理由は、日経平均225連動の投資信託等がシャープ株を7/29(金)の大引け(15:00)に売却するためです。
これは8/1時点で日経平均株価と同じ値動きをするポートフォリを組むため、8/1の前営業日である7/29(金)の大引けで除外銘柄であるシャープを売却し、反対に採用銘柄のヤマハ発動機を買い入れるためです。
このポートフォリオの組み替えは「機械的に必ず発生する」イベントです。
必ず発生すると分かっているので、この大量の売り注文で株価が下落すると読んだ投資家が除外を前に売却し始める、というのがセオリーです。
2)ヤマハ発動機の株価は上昇へ
ヤマハ発動機の株価はシャープとは反対に、7/29(金)に向けて上昇傾向となります。
ヤマハ発動機の株価が上昇傾向となる理由は、日経平均225連動の投資信託等がヤマハ発動機株を7/29(金)の大引け(15:00)に購入するためです。
このポートフォリオの組み替えも「機械的に必ず発生する」イベントです。
そのため、7/29(金)の大引けに株価が高騰すると読んで、採用されると発表された日から仕込み始める、という理屈です。
実際、ヤマハ発動機の株価は、7/12の夕方に日経平均225に採用されると発表されたことで、翌営業日の7/13には出来高を伴って株価が急騰しています。
▼ヤマハ発動機(7272)の株価チャート
(by Yahoo!ファイナンス)
ご覧の通り、採用が発表されただけで、株価が1,550円程度から1,700円まで急騰しました。
なお、シャープの除外については、東証1部から東証2部への市場替えに伴い、自動的に日経平均株価構成銘柄から除外されることは分かっていましたので、実は既に空売りが仕込まれている等、織り込み済みの部分も多いかと思います。
この日経平均株価構成銘柄の組み替えに合わせたイベント投資のご参考に。
なお、2016年の定期見直しについて大和証券が除外銘柄と採用銘柄の予想を発表しています。
関連記事:
・日経平均銘柄入れ替えのイベント投資 – インデックス買い
・日経平均株価の歪な算出方法(みなし額面)
・空売りの”OXAM”が遂に日経新聞でも取り上げられた!
・インデックス投資:投資信託とETFの違い
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