旧村上ファンドの強制調査で不思議な「空売り」

 

旧村上ファンドの強制調査が連日ニュースに取り上げられています。

強制調査の理由は「相場操縦」とのこと。その中でも「終値関与」が疑惑とされています。

そこで「空売り」が手法として取り上げられているのですが、正直、違和感を覚えています。

空売りで終値関与?

日経新聞の記事「旧村上ファンド関係者も関与 株価操作疑い、元代表指示か」で以下の通り、株価操作の手法として「空売り」があげられています。

関係者によると、株価操作の疑いがあるのはアパレル大手、TSIホールディングス株。村上元代表らは2014年6月から7月にかけて、証券会社などから同社株を借りて大量売却し、値下がりした後に買い戻す「空売り」という手法を悪用。株価を意図的に下げた疑いがある。元代表らは株価が下がった時点で買い戻すなどして、利益を得ていたとみられる。

空売りして株価が下がったところを買い戻して利益を得る。空売りの当然の原理です。

大口投資家は株価操作?

時価総額や流動性によりますが、銘柄によっては数億〜10億円程度の「買い」または「売り」で株価が一気に動きます。

一部銘柄では、1,000万程度でも板を数枚ぶち抜くことも珍しくありません。

買えば株価は上がり、売れば株価が下がるのは当然のことで、かつポジションを取る時、そのポジションで利益が出る方向に株価が動くことも狙います。

それが大口だと一気に動いてしまうのは必然で、それで株価操作と言われるのか?という疑問。

大引けの大量注文なんてよくある話

そして「終値操作」は、終値を上げるor下げるために大量の注文を出すことのようですが、珍しいことでしょうか?

自分は珍しく感じていません。

もちろん、大引けに向けて大量の注文が入っても、それが大口投資家による注文なのか、通常の注文が多くの投資家から入ったのかは判別がつきませんので、いつも見ている大引けの株価の動きが必ずしも大口の注文とは限りません。

ただ、機関投資家などの大口投資家が株価を動かしている、と思っている個人投資家は非常に多いのではないかと思っています。

何を取り締まるのか?

SBI証券のページ「相場操縦的行為」によると、「終値関与」と並んで「見せ玉」も相場操縦的行為として例示されています。

「見せ玉」が禁止されていることは多くの人が知っていることですが、一方で「特に寄付きでは見せ玉が当然のように行われている」ことも周知の事ではないでしょうか?

8:55〜9:00の間に板が物凄く動くことは頻繁にあり、9:00になると明らかに大口の注文が消えて「あれ?」という始値でスタートした経験ありませんか?

もちろん、終値関与は、チャートを作ることも可能になり、テクニカル分析を自分に有利な方向に向けることも可能で、まさに「相場操縦」が可能かもしれません。

ですが、個人的には先に「見せ玉」をしっかりと取り締まって欲しいです。

#旧村上ファンドを擁護する意図もありませんし、現時点では操作段階ですので批判する意図もありません。

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