マイナス金利でMRFが元本割れするリスク

 

日銀のマイナス金利導入により、MRFが元本割れするリスクが取り沙汰されています。

MRFとは、証券会社に現金を入金(預け入れ)した際、自動的に購入されるファンドのことで、Money Reserve Fundの略称です。

MRFは毎月分配が行われるため、多くの個人投資家の方は、毎月数円〜数十円ほどの入金があるのではないでしょうか?

しかし、このMRFが日銀のマイナス金利政策によって元本割れ(=マイナス運用)となる可能性があるのです。

MRFが元本割れする理由

MRFというファンド(投資信託)は、主に短期国債や企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)などで運用されています。

例えば、大和証券等で取り扱われている「ダイワMRF」は、2016/1/19〜2016/1/25の1週間の運用利回りは0.017%です。

この投資対象(資産状況)は、2016/1/29付のレポートによると
・国債:30.2%
・CP:35.3%
・CP現先取引:20.3%
・無担保コール・ローン翌日物:20.5%
です。

国債の長期金利がマイナスになった事がニュースになっているように、国債やCPは利回りは非常に低いのが現状です。

このMRFの運用内容の特徴から、マイナス金利で元本割れする危険性が発生した、ということです。

MRFが元本割れしたら、どうなるか?

もしMRFが元本割れした場合、どうなるか?

非常に簡単で、投資家は証券会社に余剰資金を預けておくことはなく、すぐに銀行口座に移動させます。

売却後、得た資金ですぐに購入予定がない場合、今までなら取り敢えずそのままMRFで置いておいたものの、MRFが元本割れするなら受渡日を待って即座に銀行口座へ出勤します。

すると、いわゆる個人投資家の「待機資金」が減少し、個人投資家による押し目買いが減る可能性が懸念されます。

投資用資産として証券会社にMRFで持っていれば「これは買いだ」と思えばすぐに買えますが、いったん銀行口座に移してしまうと、リスク資産に変えることへの心理的抵抗も増しますし、証券会社への入金手続きという人手間が入ります。

店頭取引の場合、入金確認が必要ですし、ネット取引の場合でも入金手続きには銀行口座のワンタイムパスワードが必要だったり、ちょっとした事ですが面倒は面倒です。

つまり、一言にまとめると「買い需要が減る」ことが予想されます。

本当にMRFは元本割れするのか?

2/26付の日経新聞で、投資信託協会の会長の発言が以下の通り引用されています。

投資信託協会の白川真会長は投資信託マネー・リザーブ・ファンド(MRF)について「元本割れを回避するために全力を尽くす」と述べた。運用がマイナスになる事態に直面した場合は「運用会社が損失を補填をする可能性はある」とも言及した。

出典:日経新聞 MRF元本割れ「回避へ全力」 投信協会長

とにかくMRFの元本割れを回避するために何でもする、というスタンスです。

また日銀に対して、MRF経由で日銀に流れる資金をマイナス金利対象外とするように要請がされています。

投信協など運用業界は日銀に対し、MRF経由で日銀に流れる資金をマイナス金利の対象外にするよう要請している。現状は「(日銀には)状況を理解してもらったが、具体的な返答はない」と述べるにとどめた。

日銀はETFを市場で買い付ける等、株価の維持にも直接手を突っ込んでおり、その株価を下げる要因となりかねないMRFの元本割れを回避することは、利害としては一致していることもあり、最終的には受け入れられるのがメインストーリーではないかと予想しています。

 

なお、SBI証券ではMRFの買い付けがなく、MRFの代わりに住信SBIネット銀行のハイブリット預金が利用されています。

まだ銀行預金はマイナス金利という話は出ていませんので、もしMRFが元本割れする場合は、SBI証券がオススメです。

詳しくはHonest IPOの「【SBI証券】MRFの代わりがSBIハイブリッド預金(住信SBIネット銀行)」をご覧ください。

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