マイナス金利による金融機関の損失は年300億円?!
Yahoo!ニュースに「マイナス金利適用残高29兆円に、信託銀は11兆円=日銀」という記事がありました。
日銀によるマイナス金利導入後「実際に金融機関がマイナス金利適応を受ける残高が29兆7,240億円に達した」とのことです。
見出しでは「29兆円」と記載がありますが実際には「30兆円」に近いですね。
金融機関への影響は?
現状、マイナス金利は年0.1%です。
従って、単純計算で
・29兆7,240億円 × 0.1% = 297億円
がマイナス金利分に該当します。
つまり、マイナス金利の導入によって、金融機関は年間で約300億円の損失を被るという計算です。
マイナス金利適用残高の内訳は?
マイナス金利適用残高29兆7,240億円の内訳は、
・信託銀行:11兆4,740億
・郵貯銀行など:11兆4,010億円
で、この2つで約8割を占めます。
また、都市銀行は2兆1,160億円です。
都市銀行は、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の5行です。
この5行でマイナス金利分の損失は年間で21億円という計算です。
マイナス金利導入後、三菱東京UFJ、みずほ、三井住友の株価下落は激しいものの、マイナス金利単体の損失は、非常に限定的のようです。
あくまでも「単純計算」ですが「非常に限定的」という印象です。
現状のマイナス金利を前提にすると、現在の銀行セクターの株価は相当割安かもしれません。
総じてPBRは1.0倍を下回り、配当利回りも3%〜4%です。
マイナス金利の実態が徐々に見えてきた感じでしょうか。
関連記事:
・マイナス金利でMRFが元本割れするリスク
・三菱東京UFJ銀行のスーパー普通預金にメリットはあるか?
・クラウドバンクはマイナス金利時代の優良投資手法?
・日経平均銘柄入れ替えのイベント投資 – インデックス買い
関連記事
-
-
日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行の初値予想(独自予想)
11月4日に新規上場を控えた郵政3社、日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行につ …
-
-
【徹底比較】本当に手数料の安い証券会社はどこ?
投資を行う証券会社を選ぶ際の重要な選定ポイントである「手数料」ですが、本当に手数 …
-
-
上場ゴールの次は配信ゴール
スマホゲームのgumiが上場直後に大幅下方修正し「上場ゴール」というキーワードが …
-
-
ネットマーケティングがIPO中止
9/16に東証マザーズでIPO予定だった株式会社ネットマーケティングが、本日8/ …
-
-
ロボアドは為替リスクに要注意 – 円高で大損
THEOを始めとする「ロボアド」(ロボットアドバイザー)が注目を集めています。 …