日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行の初値予想(独自予想)
11月4日に新規上場を控えた郵政3社、日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行について独自の初値予想をご紹介します。
なお、私がいつもIPOの初値予想で参考にしているサイト一覧は「郵政上場の初値予想 – 日本郵政・かんぽ生命保険・ゆうちょ銀行」でご紹介しています。
#日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の初値はこちらでご紹介しています
日本郵政(6178)の初値予想
需要申告の仮条件は1,100円 ~ 1,400円です。
私の初値予想は1,350円です。
理由は、郵政3社の中でも最も成長性に欠ける銘柄であり、具体的な成長戦略も見えません。さらに親子上場ということで、高収益の子会社の持ち株比率も下がることで、連結決算による成長という絵も描きづらくなります。
そして重要なのは、3社同時上場という点で、11月4日の需給はかんぽ生命保険、ゆうちょ銀行へ向かうと考えられるためです。
IPOの購入申込期間をかんぽ生命保険、ゆうちょ銀行とずらしているものの、上場日が一緒では下支えする買い手が相対的に不足することを懸念しています。
ただし、そもそも今回のIPOでは「成長性を期待した株価の値上がり益」を狙うIPOではないため、配当目的の長期保有がメインだろうと考えられ、初値形成時点で売りに出す投資家は割合としては少数で、大きく値下がりすることはない、と考えています。
また、公募割れした場合、割高感を抱いてIPO投資を見送った投資家が下値で拾う動きも期待されます。
かんぽ生命保険(7181)の初値予想
需要申告の仮条件は1,900円 ~ 2,200円です。
私の初値予想は2,250円です。
かんぽ生命保険は、+2%〜3%程度に落ち着くと予想しています。
PERは15倍超が予想され、金融業の他銘柄と比べて割安感はなく大きな上昇は見込めないものの、3社の中では最も吸収金額が小さいため需給悪化懸念も相対的に低く、国策IPOとして公募割れはしない程度の株価に落ち着くという考えです。
また、Honest IPOの「かんぽ生命保険の初値予想」で記載の以下の予想も需給悪化懸念を相対的に下げる一因になりそうです。
日本郵政・ゆうちょ銀行に比べて配分枚数が10分の1近い、かんぽ生命保険は、3社全てに申し込んだもののIPO抽選で落選した個人投資家も多いはずです。
そういった3社全て購入したかった個人投資家の一部は、公募価格と同程度ならIPO後に市場で購入しようとするのではないか、と予想しています。
ゆうちょ銀行(7182)の初値予想
需要申告の仮条件は1,250円 ~ 1,450円です。
私の初値予想は1,500円です。
ゆうちょ銀行はプラス3%程度を予想しています。
PBRで見ると大手三行に比べて割安感はあるものの、企業としての成り立ちや性質を考えると資産過多になることは避けられず、PBRを根拠に割安とは言えません。
それに対して、PERは約16倍と大手三行や地銀などと比べても高く、やはり割高感があります。
ただし、今回上場する郵政3社の中では最も成長余地が見込めると考えられ、同時上場という特性からも公募割れには至らず、むしろ3社の中では最も上がると予想します。
以上、大前提として国策IPOであり、今後も国の保有株を市場で売却するためにも「公募割れは起こさないようにする」というのが国、郵政3社、証券会社の共通認識と考えているため、上場初日の終値ベースでは公募価格を上回ると予想しています。
なお、敢えてIPOには参加せず、当日の市場環境も見るという意味で「セカンダリー投資」から入るというの一手だと考えます。
関連記事:
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